デザインデータ製作ガイド

5つのポイント

ご発注いただきましたレコードパッケージ製作を短期間で完成させるためには、不備なくデータが作られているファイルをご入稿いただく必要があります。
正しくデータが作成されておりますと、何か問題についてメールでのお問い合わせ、そのご回答や修正データ送付、印刷工程のやり直しのなどをせずに進行可能となります。一方、データに不備がある場合、修正後のファイルを数日〜数週間もお待ちすることがあり、お客様のプロジェクトが大きく遅延する可能性もございます。さらに、作業内容によっては修正のための追加料金が発生することもあります。

上記のようなことを避けてスムーズに印刷行程を進行させるため、ファイル作成の最も基本的なポイントをいくつかご紹介いたします。


①デザインに塗り足しを加える

「塗り足し(ブリード)」とは、印刷するデザインの外側にある追加領域のことです。例えば、白い紙に黒い背景を印刷する場合、デザインの周りの余白にも黒色で塗り足しを追加することで、紙を断裁するする際に生地の白色が出ないようにすることができます。そのためには、デザインをテンプレートのトンボ(トリムマーク)まで多めにはみ出させる必要があります。トリムマークまでの塗り足し部分の厚さは、少なくとも3mmにすることをお勧めします。


②文言やロゴは安全線内に

塗り足しと同様、断裁する際に重要なロゴやテキストなどの文言が切り取られないようにする必要があります。大きめな紙に印刷されたデザインは、その後仕上がりのサイズに一枚一枚ではなく、大量にまとめて裁断されます。その際、刃先の微妙な動きや紙の収縮により、断裁誤差が生じる場合がございます。誤差をゼロにすることは非常に困難なため、カッティング・ラインのギリギリにテキストを配置しないことをお勧めします。セーフティ・ラインと呼ばれる安全線内にテキストを配置してください。テキストとトリムマークの間には、少なくとも3mm幅が推奨されています。

③アウトラインでフォント欠落回避

アートワークのファイルを開いた際、文字部分がアウトラインされていないために「フォントが見つからない」という問題がよくあります。アウトライン化(ラスタライズ)がされていない場合、こだわりのフォントが自動的に標準的なフォントに変わってしまうため、工場側で印刷の準備を進める前に、お客様からアウトラインされた正しいファイルの再入稿が必要になります。お客様からフォントのファイルを別途お送りいただいても、工場側がそのファイルをインストール出来ない場合もあります。この問題を完全に回避する為、ファイルを保存する前に必ず「アウトライン化」をお願いいたします。アウトライン化により、文字部分が編集不可能なイメージレイヤーになり、デザインとおりの印刷が可能となります。

④リンク・解像度に注意

弊社サイトには、アートワークを最適にデザインできるように複数のテンプレートをご用意しております。高品質な商品を製作するため、テンプレートのドキュメントサイズは変更しないようお願いします。Illustratorで画像を配置するには、ファイルの「リンク」と「埋め込み」2種類ございますが、ご入稿方法はどちらでも構いません。しかしながら、デザインされたファイルを転送サービス(GigaFile、firestrageなど)にアップロードされる際、画像の「リンク」ファイルが一緒に保存されていない場合が非常に多く見られます。ファイルをアップロードされる際はリンク画像のファイルもご一緒に保存をお願いいたします。また、埋め込み画像やリンク画像は少なくとも300ppiの解像度のファイルで製作をお願いいたします。

⑤レイヤー分けしたAIファイル

どのファイル形式で入稿が良いのかというよく質問を受けますが、答えはレイヤー分けされたイラストレーターのAIです。その際、テンプレート・レイヤーとデザイン・レイヤーを必ず分けていただき、テンプレート・レイヤーにはデザインを載せないようにお願いします。テンプレート・レイヤーに載せたデザインは、実際の印刷に反映されない場合がございます。また、AIファイルに加えて、印刷見本としてスクリーンショット、またはJPEGやPNGファイルを同時にご入稿いただけますと、確認工程の短縮につながります。PSDファイルでもご入稿を承っております。

これら5つのポイントを踏まえてデザインデータをご入稿いただければ幸いです。お客様へのメールでのお問い合わせやデータ修正、再入稿などを無くすことにより、工場での作業が迅速に行うことができ、納期の短縮にもつながります。何卒、よろしくお願いいたします。


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